おやつもおもちゃも使わない犬のしつけ

ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

あなたの愛犬を守るために知っておきたいこと

ドッグランは、犬にとって最高の遊び場所です。
走り回ることで心身が満たされ、他の犬と触れ合うことで社会化も進みます。
私たち飼い主も、そんな姿を見ると自然と笑顔がこぼれますよね。

しかし、その裏側には「想像していない危険」が潜んでいます。
大きなトラブルは、たった一瞬の油断から起こります。

犬のしつけハグには、実際の相談が定期的に寄せられます。
今日は、その中でも特に多い“事件”を、やさしい視点でお伝えします。

記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵

Kawashima

Profile 川島 恵 ドックトレーナーとして12年目の令和元年に東京の世田谷区と文京区にあるドッグトレーニング犬のしつけ教室をオープン。 『スッキリ』(日本テレビ系)犬のしつけ専門家として出演電話出演。 テレビ東京「どうぶつピース!!」に出演。「おやつ、おもちゃ無しのしつけ」でドッグトレーニングする犬のしつけの専門家

大型犬に追突され、小型犬が骨折したケース

大型犬に追突され、小型犬が骨折したケース大型犬に追突され、小型犬が骨折したケースドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

ある飼い主さんは、小型犬の元気な走り姿を見たくてドッグランに訪れました。
そこには、楽しそうにじゃれ合っている大型犬たちの姿もあり、雰囲気はとても平和。
しかし、小さな愛犬が急にその輪に入り込むと、大型犬たちは一気に追いかけはじめました。

【初心者】犬ドッグランで絶対に守るべき【マナー】5つのルール

遊んでいるだけに見えましたが、次の瞬間──ドンっという鈍い音。
小型犬は弾かれるように転び、その場から動けなくなりました。
診断結果は「肋骨にヒビ」。そしてトラウマが残りました。

ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

大型犬に悪意はありません。
ただ、20kg以上の体重差があると、ぶつかっただけで大事故です。

ドッグランは良い場所?悪い場所?

多くの飼い主はこう言います。

「遊んでいるだけだと思った」
「まさかそんなことになるなんて」

でも、犬同士の速度は、私たちの想像よりずっと速い。
“楽しそう”に見えても、加速が始まったら注意が必要です。

どう守ればよかったのか

ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

・小型犬はサイズ別エリアがあるドッグランを選ぶ
・大型犬の追走が始まったら距離を取る
・興奮が高まったら、一度呼び戻してクールダウン
・「楽しそう=安全」ではないと理解する

小さな介入が、大きな怪我を防ぎます。

マウンティングの放置で、犬が他犬恐怖症に

マウンティングの放置で、犬が他犬恐怖症に

ある子犬は、まだ社会化の真っ最中。
飼い主さんは「犬とたくさん触れ合わせたい」と思い、頻繁にドッグランへ通いました。

しかし、そのたびに同じ犬にマウンティングされ、助けを求めるような目が続きました。
飼い主は会話に夢中で、気づいていません。

その結果…
・散歩中、犬に会うと吠える
・他犬に近づけない
・震える

ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

「自然行動だから大丈夫」と放置するのは、実は虐待に近いストレス体験です。

飼い主の視線が届いていること、それが犬の心の支えになります。

どう守ればよかったのか

・助けを求める“目”に敏感になる
・しつこい場合は、飼い主が優しく間に入る
・相手の飼い主へ柔らかく声掛け
・無理をさせず休憩スペースへ避難

助けてもらえた経験は、犬の自信になります。

飼い主同士の口論が、場の雰囲気を壊す

ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

ドッグランでは、犬よりも“人間”が原因の事件も少なくありません。

「あの犬しつこいですよ!」
「そっちの子が挑発したんでしょ!」

注意
怒鳴る声は、一瞬で犬たちの空気を凍らせます。
犬は人間の感情を敏感に読み取るため、不安や緊張が連鎖します。

本当に怖いのは、
犬同士の事件が“人の感情”に火をつけること。

ドッグランは、飼い主の成熟度が試される場所でもあるのです。

どう守ればよかったのか

ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

・「うちの子、少し怖がってるみたいです」と“主語を犬に”
・淡々と状況だけ説明する
・施設スタッフに相談
・記録のため、スマホ動画も有効

冷静さは、犬の心を守る行動です。

感染症が広がり、複数の犬が体調不良に

感染症が広がり、複数の犬が体調不良にドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

外見は元気そうに見えても、潜伏期間中の感染症は存在します。
特に多い報告は…

・ケンネルコフ
・皮膚感染症
・ノミ・ダニ
・パルボ(命に関わる)

実際、特定地域で一気に咳症状が広がった例もあります。
原因は、ワクチン未接種の犬の持ち込みでした。

「うちの子は大丈夫だから」と思う気持ちはわかります。
でも、犬社会では“相手の安心を守る”ことがマナーです。

どう守ればよかったのか

帰宅後の軽い洗浄習慣 ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

・ワクチン証明必須の施設を選ぶ
・体調不安の日は利用を控える
・帰宅後の軽い洗浄習慣
・皮膚異常がある犬とは接触しない

“念のため”が、未来の健康を守ります。

拾い食いによる中毒

拾い食いによる中毒

ドッグランの隅には、時々おやつの欠片やお菓子が落ちています。
そこに毒性のある食品が混ざっていたら…?

ある犬は、帰宅後に激しい嘔吐を繰り返しました。
検査の結果、カカオ成分が原因と判明。

そして、もっと怖いのは 悪意を持った毒餌事件 も全国で報告されていること。

犬は地面を嗅ぎ、口で確認する生き物。
飼い主の“少し先を見る目”が、命を守ります。

どう守ればよかったのか

怪しい場所には近づかないリードワーク ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

・「Leave it」等禁止コマンドの練習
・怪しい場所には近づかないリードワーク
・拾い食い癖には口輪(虐待ではありません)
・気になる物は施設スタッフに共有

安全意識は、尊い愛情表現です。

スマホに夢中の間に、喧嘩が勃発

スマホに夢中の間に、喧嘩が勃発ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

気持ちはよくわかります。
可愛い姿、撮りたいですよね。

しかし、犬同士の空気は、一瞬で変わります。

・目が細くなる
・耳が後ろに倒れる
・身体が硬くなる
・しっぽが止まる

これらは約1秒で起こり、その後は噛みつきへ発展します。

“撮影は短く、監督は長く”

それが犬の命を守るマナーです。

どう守ればよかったのか

撮影はサッと短く ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

・撮影はサッと短く
・視線は犬から外さない
・他犬の表情も見る
・興奮兆候が見えたら離脱

愛犬を守れるのは、飼い主だけです。

ヒート中の犬を連れてきてしまい、場が崩壊

ヒート中の犬を連れてきてしまい、場が崩壊

知らずに連れてきた飼い主に悪気はありません。
でも、オス犬の本能スイッチが入り、場内がパニック状態へ。

興奮、追走、衝突、喧嘩。
“集団行動の暴走”は一気に起こります。

施設ルールは、厳しいためではなく
“みんなが安心できる場所を守るため”。

どう守ればよかったのか

怪しい日は利用を控える

・ヒート周期をアプリ等に記録
・怪しい日は利用を控える
・ヒート後1〜2週間も慎重に
・わからない時は施設に相談

自分の犬を守ることは、他者の安心にも繋がります。

無人ドッグランは、ルール欠如の温床

スタッフがいないと、必ず増える行為があります。

  1. 排泄物放置
  2. 攻撃性犬の放置
  3. 注意を聞かない飼い主

結果として、安全意識の高い飼い主たちが離れ、
空気の悪い施設へと変わってしまいます。

施設選びも、飼い主の責任なんです。

どう守ればよかったのか

・管理スタッフ常駐の施設を優先
・ルールの掲示有無をチェック
・雰囲気が悪い日は撤退
・利用者マナーを観察

環境は、犬の心を育てます。

「うちの子は大丈夫」バイアスの危険性

「うちの子は大丈夫」バイアスの危険性 ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

最も多い一言がこれです。

大丈夫かどうか決めるのは──
相手の犬と、その日の気持ち

普段穏やかな犬でも、
・気温
・体調
・相手の匂い
でスイッチが入ります。

柔らかい想像力は、ケガや後悔を防ぎます。

どう守ればよかったのか

混雑時は短時間利用へ

・いつもと違うサインに敏感に
・相性の合わない犬とは距離を取る
・混雑時は短時間利用へ
・「大丈夫」を飼い主が決めない

守りすぎることはありません。

最後に

ドッグランは素晴らしい場所。 でも、その価値を守れるのは、そこにいる“飼い主さんの意識”です。ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

ドッグランは素晴らしい場所。
でも、その価値を守れるのは、そこにいる“飼い主さんの意識”です。

  1. 監督意識。
  2. 観察力。
  3. 即時介入。

そして何より、
愛犬の表情を読み取るやさしさ。

事故は一瞬。
後悔は長い。

ほんの少しの意識の変化で、未来は大きく変わります。

ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

今日ドッグランに行くあなたへ。

どうか、
愛犬の視線を忘れずに。
そして、周りの犬と飼い主にも、やさしい気持ちを。

犬の笑顔が、これからもずっと続きますように。

犬の笑顔が、これからもずっと続きますように。ドッグランで本当に起きた“危険すぎる事件”まとめ

私たちは、安心して犬と生きる社会をつくりたい。
そのために、これからも発信し続けます。