「犬を飼うということ」というテーマで、全8回にわたって紹介します。4回目は「犬の気質」について、説明致します。
犬には生まれ持った気質があります。
飼い主さんは犬の気質に合ったしつけを行い生活環境を整えなければなりません。なぜ犬の気質に合わせなければならないのか、犬のしつけ専門家が詳しく紹介します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
犬の性格を把握する
犬がどんな性格なのかという点は様々なことにおいて、重要です。
トレーニングを行う際だけでなく一緒に生活をする上で、愛犬の性格を知ることはとても大切です。
犬の性格を変えることはできません。
そのため、犬の性格に合った対応をしなければなりません。
犬に合わせなければならないため、飼い主さんは大変です。
犬の性格別の対応方法
臆病な性格の犬と好奇心旺盛な犬では、対応が全く異なります。
活発な性格の犬を求めていた方が臆病な性格の犬を迎え入れてしまうと、心配になってしまうでしょう。
もちろん、その逆の場合もあります。
大人しい犬を迎え入れたつもりが一日中走り回っているような元気な性格であるケースも見受けられます。
子犬の時期で犬の性格を判断することは難しいと言えます。
繰り返しになりますが、犬の性格を変えることは難しいため、人が生活環境を変えて対応する必要があります。
例えば犬が臆病な性格であった場合、それを克服するために犬が好奇心を持つようなものを探してあげるなどの対応をすることで、楽しいことを見つけてあげることができます。
好奇心が旺盛な性格であれば、落ち着きを教えてあげなければなりません。
落ちつきを教えることで、ケガの防止にもつながり犬の安全を確保することができます。
犬の性格にあったトレーニングが必要です。
愛犬日記をつける
犬を迎え入れて一緒に生活をしていけば、性格がわかってきます。
臆病な面が見えるなど犬の反応や出来事を細かく記録した「愛犬日記」のようなものを作成するとよいでしょう。
どれくらいの月齢で、どのような行動が現れたのか、きっかけは何なのかを探る事は解決するために重要なことです。
原因がわかると、早く解決することができます。
愛犬の性格を把握することで、克服しやすくなります。
犬の生活環境と性格の関係
犬の性格は家での生活環境が大きく影響します。
例えば、来客が多く人の出入りが激しい環境で生活すると、落ち着きのない性格になりやすい傾向にあります。
人に慣れやすく警戒心がなくなるので、人間不信に陥り難いと言えます。
外出が少なく、飼い主さん以外の人や他の犬との接触が少ない環境で生活すると、飼い主さんへの依存度が強くなります。
あまり好奇心が強すぎると、落ち着きがない犬になることが多いと言えます。
人の出入りが多い場合には、落ち着ける静かな部屋で管理をするとよいでしょう。
臆病な性格の犬は家の中だけで生活をするのではなく、積極的に外出をして怖くないということを教えてあげてください。
バランスのよい環境を提供してあげましょう。
犬の様子を見ながら、徐々に慣れさせてあげるとよいでしょう。
臆病な性格の犬よりも好奇心旺盛な性格の犬の方がトレーニングが入りやすいです。
https://studio.youtube.com/video/CLZAC8g8IhY/edit
ドッグトレーナーの立場としては、臆病な性格の犬のトレーニングはかなり気を遣うため、飼い主さんも気をつけるべき点が多くなります。
好奇心旺盛な性格の犬は行動を見ると何を考えているのかわかりやすいのですが、臆病な性格の犬は気持ちがわかり難いため、飼い主さんが過保護になりやすい傾向にあります。
過保護になり過ぎて保守的になると慣れさせる機会を失ってしまうため、注意が必要です。
お散歩しているだけで怖がる、工事などの大きな音を怖がるなど、自分に危害を加えない物に対して怖がる場合は、飼い主さんが大丈夫だということを教えてあげるとよいでしょう。
飼い主さんが過剰な反応をしないように、注意してください。
犬との生活のポイント
犬と生活をすることは、とても大変です。
しっかりと飼い主さんが手をかけてあげなければ、よからぬ方向へ行ってしまい軌道修正をしてあげなければなりません。
犬にしっかり時間をかけることが出来るかということがポイントです。
仕事が忙しいため、犬に癒されたいから飼うという方に犬のお世話は難しいかもしれません。
ある程度月齢が上で性格も定まった犬の場合は扱いやすい、飼いやすいでしょう。
ただし、子犬と比較すると経験値が高いため人を試す方法を知っているため、手を焼く可能性はあります。
自分の生活スタイルに合わせた月齢の犬を迎え入れることをおすすめします。
「犬は手がかかる生き物です!」ということをお伝えします。
犬のトレーニングは犬種よりも性格によって異なります。
犬のしつけのために十分な時間を使わなければ、意思の疎通をすることはできません。
まとめ
子犬の時期に犬の性格を見極めることは、難しいと言えますが、犬の気質や性格によって飼い主さんに与える影響は異なります。
臆病な性格の犬と好奇心旺盛な性格の犬では、飼い主さんの対応が異なる為、犬の性格によって
生活環境を見直す必要が出てきます。
犬はとても可愛くて癒してくれる存在ではありますが、それだけではありません。
犬と一緒に快適に生活するためには、犬の性格をしっかりと理解した上で、時間と労力をかけなければならないということをご承知おきください。