チワワに限った事ではありませんが、犬も人間もしつけの際の叱り方はとても重要です。きちんとしつけをしているつもりでも、正しい方法で行わなければ逆効果になってしまう可能性があります。
ただ頭ごなしに怒鳴りつけても、全く意味がありません。
そこで、チワワに合った正しい褒め方と叱り方について、ご紹介します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
一般的なチワワの性格とは?
一般的なチワワの性格をご紹介します。
チワワは甘えん坊な性格です。自分の可愛さを知っているかのように、クリクリの目でみつめられて甘えてきたら、なんでも許してあげたくなってしまいます。
飼い主さんには甘える一方で、用心深く臆病な一面もあるため、見知らぬ人には、警戒心を示します。そのため、よく吠えます。飼い主さんに危険が迫っていると感じた時にも、飼い主さんを守ろうとして吠えます。
また、好奇心旺盛な部分もあり、自分よりも体の大きな大型犬に対して、物おじせずにじゃれつく事もあります。
チワワは甘えん坊な性格ですが、実はお留守番が得意です。マイペースで独立心が強いので、飼い主さんが留守にしても、寂しくて吠え続けたり、部屋を散らかしたりせずに、おとなしくお留守番をすることが出来ます。
ただ気を付けてほしい点がひとつあります。子犬の時期にきちんとしつけをせずに、甘やかして育ててしまうと、ワガママで扱いにくい性格になってしまいます。
とても頭が良い犬種なので、子犬期にしっかりとしつけをして下さい。
チワワに適した褒め方
チワワのしつけで大切な事は、失敗をした時や悪さをした時に叱る事よりも、上手に出来た時に、沢山褒めることです。悪い事をした時には、とっさに叱ってしまうかもしれませんが、それは逆効果になる場合もあります。叱るよりも、悪い事をした時には悪い事であることを教える必要があります。
まずは、チワワに適した褒め方をご紹介します。
1.言葉にして褒める
上手に出来た時には「すごいね」「おりこうだね」「出来たね」など、言葉にして褒めてあげましょう。
犬は、人間の言葉を話すことは出来ませんが、人間の言葉を理解することが出来ます。言葉にして褒めてあげると、ちゃんと伝わります。
2.触って褒める
顔や首筋などを優しくなでて褒めます。その時に言葉も加えて「おりこうだね」と声をかけながらなでると、更に効果的です。体全体を包み込むように、なでてあげるのも良いでしょう。飼い主さんの手から、愛犬への愛情が伝わり、しつけにも効果的です。
3.ご褒美をあげて褒める
しつけの前に、出来た時のご褒美として、愛犬の好きなおやつを用意しましょう。
できたら、ご褒美としておやつをあげましょう。「できたら、良いことがある」と思うと、犬も頑張れます。
褒める時には、大げさなくらいに沢山褒めてあげましょう。
チワワに適した叱り方
犬を叱る前に知っておいて頂きたい事があります。
それは、犬が悪い事するのは、飼い主さんを困らせるためではないという事です。
犬に悪気はありません。人間にとって問題行動なだけで、犬は思うままに行動しているだけなのです。
チワワは頭が良いので、飼い主さんが愛情をもってしつけを行えば、マスターすることが出来ます。
1.同じ指示語を使う
同じ意味でも、言葉が違うと犬は混乱してしまいます。例えば「ダメ」「いけない」「ノー」は、意味は同じですが、犬にとっては違うものです。指示語は、必ず1つに決めて使いましょう。
2.音を使う
チワワは、大きな音が苦手です。悪い事をしたら、手を「パンっ」と鳴らしましょう。
3.家族内で一貫性を持つ
同じ事をしても、飼い主さん家族の中で叱る人がいたり、叱らない人がいたりすると、犬は混乱してしまいます。飼い主さん家族の中で、統一しましょう。
もし一人暮らしで犬を飼っている人でしたら、自分の機嫌によって叱ったり叱らなかったりすることもNGです。
常に、一貫性を持って叱るように、心がけましょう。
チワワを叱る時にやってはいけない事
叩く
チワワは、超小型犬です。叩くことでケガをする危険性があります。
特にチワワの頭は、頭の骨がふさがっていないので、頭をたたくことは危険です。命にかかわる事もあるので、絶対に避けましょう。
叩いてしまうと、強いストレスを感じてしまい、人間不信に陥ったり、警戒心や恐怖心が強くなってしまいます。飼い主さんとの信頼関係も壊れてしまう可能性があります。
人間不信に陥ってしまうと、恐怖心から吠え癖や噛み癖がついてしまう事もあります。
叩いても、犬が言う事を聞いたりはしません。絶対に叩かないで下さい。
大声で怒鳴る
チワワは、大きな音が苦手です。怒鳴っても、叱られているという認識はせずに、驚かされたと勘違いしてしまいます。大声で怒鳴っても、怯えるだけです。
しつけとしては全くの無意味なので、辞めましょう。
仰向けにして押さえつける
昔、犬のしつけ方法1つとして、犬を仰向けにして押さえつけるという方法でしつけをしていた時期がありました。
しかし、これは間違っています。
無理矢理押さえつけると、恐怖を覚えてしまい、自分の身を守るために、威嚇したり噛みつく事があります。
飼い主さんがケガをしてしまう恐れもありますし、間違った方法なのでやめましょう。
まとめ
チワワの褒め方と叱り方について、ご紹介しました。
実は、しつけの方法は昔と今では変わった部分があります。犬が番犬として飼われていた時代には、人間の都合で頭ごなしに叱り、いう事を聞かせていた部分があります。
しかし、今は叱ると言っても「悪い事を教える」という形に変化しました。
人間も叱られるよりも、出来た事を褒めてもらえた方が、気分がいいですよね。犬も同じです。
愛犬との信頼関係を損なわないように、沢山褒めて育てましょう。