犬が食糞をしている姿を見かけることがあります。
始めて見た時は、かなり驚いて引いてしまう人が多いでしょう。
犬が食糞した時に出る影響と食糞を辞めさせる方法を、ドッグトレーナーが解説します。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
食糞をする理由
「犬が食糞しても影響はないのか?また食糞を辞めさせることはできるのか?」という質問を頂いたので解説します。
愛犬の食糞にお悩みの飼い主さんは、多くいらっしゃいます。
食糞という行動は、人から見ると不快ですが犬の行動としては自然なものです。
どの犬にも起こり得ることです。
特に子犬の時期に出る行動で、好奇心から出ることが多いでしょう。
匂いを嗅いでみたら、フードの匂いがしたから食べてみたという軽い感じです。
子犬期に限った事ではなく、成犬になってから食糞することもあります。
好奇心が旺盛な子犬期に多く見られる行動ではありますが、どの時期でも食糞という行動は見られます。
食糞をする大きな理由の一つに「好奇心」が挙げられます。
犬がうんちをした後すぐに片付けずに置いておくと、犬は匂いを嗅ぎに行きます。
その時、うんちからフードの匂いがするのです。
犬は食べられるかもしれないと思い「ぱくり」とするという訳です。
空腹感から食糞をすることもあります。
適量のフードを与えても満足することが出来ず、食べられそうな物があったらなんでも食べてしまうような犬も食糞という行動に出ることがあります。
フードが影響していることもあります。
普段食べているフードが匂いの強いものであれば、うんちも匂いが強くなります。
ドッグフードの袋を開けた時、少し臭いなと感じたことはありませんか?
臭いと感じた事がある場合は、食糞の可能性が高いと言えます。
その場合、匂いが控えめのフードに変更するだけで、食糞を抑えられます。
栄養不足になっている犬も食糞する可能性が高くなります。
糞の中にも多少の栄養が残っているので、そこから栄養を補給しようとするのです。
犬の健康状態をしっかりとチェックしてみてください。
ストレスが食糞の原因になる?
食糞の原因の1つにストレスも挙げられます。
例えば、長時間一人でお留守番をさせた時などに食糞をする場合があります。
犬はイライラしてしまい、人が見ていない隙に食糞をするケースがあります。
人のリアクションを見て食糞することもあります。
飼い主さんの前で食糞をした時、リアクションが大きくて自分の方を見てくれたという記憶から、気を引くために食糞をすることもあります。
長時間のお留守番をさせた時など、犬にとって負担になるようなことをした時に食糞をするようであれば、ストレスだと言えます。
食糞に留まってくれたらよいのですが、自傷行為などが出てしまうと危険なので注意が必要です。
食糞することによる犬の体に与える影響とは
食糞をすることによる犬の体への影響は、あまりありません。
食糞することによって出る症状の一つに嘔吐があります。
うんちを食べて気持ちが悪くなり、嘔吐してしまうのです。
犬のうんちは酸性なので、中には胃腸炎になってしまう犬もいます。
個体差はありますが、影響が出ることはあまりありません。
どうしても食糞を辞めさせたいという人は、うんちの苦みスプレーをかける、食べるだけでうんちがまずくなるモノをフードに混ぜるという方法があります。
ただ、うんちにスプレーをしたりフードにうんちがまずくなるモノを混ぜて食べさせても、時間が経つと効果が無くなってしまうので万能ではありません。
お留守番中の食糞を防ぐことには適していないでしょう。
犬が食糞をしてしまい、具合が悪くなってしまう場合はどうすればよいのでしょうか?
食糞を防ぐために最も効果的な方法は、人が見ている前でうんちをさせて、すぐに片付けることです。
犬がうんちをしてもすぐに片付けてしまえば、食べることはできません。
人が見ていない隙にうんちを食べられてしまうことはどうすることも出来ないので、人が見ている時にしかうんちをさせないようにトレーニングをすることをおすすめします。
日中、人がいない時にはうんちをしないようにトレーニングをすることは可能です。
まとめ
犬が食糞をする理由と辞めさせる方法をご紹介しました。
犬が食糞をする主な理由は、好奇心です。
特に子犬の時期は、うんちからフードの匂いがすると食べられると思い食べてしまうことがよくあります。
成犬になってからでも、匂いに誘われて食べてしまうことが少なくありません。
他にも、満腹になっていない場合やストレスが溜まっている時なども食糞をすることがあります。
長時間のお留守番をさせた時にストレスが溜まり食糞という行動に出てしまうのです。
うんちを食べた時の飼い主さんのリアクションが大きかった場合、人の気を引くために食べるケースもあります。
食糞をさせないために一番良い方法は、犬がうんちをしたらすぐに片付けることです。
片付けてしまえば、犬は食べることはできません。
日中は仕事などで家を空けるためどうしてもお留守番をさせるという場合には、人がいない時はうんちをさせないようにトレーニングをすることは可能です。
絶対に辞めさせたいという方はご相談ください。