ここでは「バナナを犬に食べさせても良いのかどうか」について解説していきます。さらに、バナナの皮を犬に与えて良いのかに関してもお伝えしていくのでご覧ください。そして、犬にバナナを与える際に気を付けるべきことも紹介していきます。その他、バナナの栄養分や性質についても解説していきます。
バナナを犬にあげても良いの?
「バナナアレルギー」でさえなければ、バナナを犬に食べさせるのは基本的にOKです。
ですが特に小型犬の場合は、「こんなのちょっとでしょ」と飼い主さんが感じるくらいの量でも「糖分過多」になる恐れがあるので気を付けてくださいね。
また、大きめにカットしてしまったバナナをそのまま飲み込んで喉に詰まる場合も。
ですから、粗みじん切り程度の大きさに切ってから食べさせましょう。
そもそも質の高いドッグフードを与えているのであれば、他の食事はいりません。
バナナを与えたせいで、今まで与えていたドッグフードを食べなくなる恐れもあります。
犬にバナナを食べさせるときの注意点
- 犬にバナナの皮を与えるのは厳禁
- たくさん与えれば肥満の原因になる場合も
- おやつやご褒美としてちょっとだけ与える
「バナナの皮って何となく栄養ありそうだし、犬に食べさせてみたい」と感じている人もいるかもしれません。
ですが、まず犬の喉に詰まってしまう恐れがありますし、飲み込めても硬すぎて腸を詰まらせる恐れがあります。
「腸閉塞」になってもおかしくないくらいですので、犬にバナナの皮を与えるのは厳禁です!
そして、バナナのカロリーは案外低めです(100グラムで85キロカロリーほど)。
ですが、もちろんたくさん与えれば肥満の原因になる場合があります。
犬は甘味をとっても好むので、バナナを少し与えると更にせがんでくるかもしれませんが、最初に決めた量を超えて食べさせるのはNGです。
あくまで、おやつやご褒美としてちょっとだけ与えることを心掛けてくださいね。
バナナの皮を犬が飲み込んだ場合の対応方法は?
結論から言いますが、バナナの皮を犬が飲み込んだときに一般の方が行える処置は何もありません。一刻も早く病院に向かうことを考えてください。
ちなみに「塩を与えると、吐いてくれる」などという説がありますが「塩中毒」に見舞われて、最悪の場合死んでしまってもおかしくありません。
バナナの皮を食べたときに限らず、犬に大量に塩を飲ませるのは厳禁です。
それから、「バナナでカリウムを摂らせると、犬の腎臓病や腎不全に良い影響を与える」という話を耳にしたことがあるかもしれませんが、これもNGです。
バナナに頼らず、「適切な方法でカリウムを与える」ことが第一ですから、とにかく病院に行ってください。カリウム入りのサプリなどをもらえるはずです。
交差反応アレルゲンって?
かなりざっくり説明しますが、
「ある食品についてのアレルギーを持っていると、それと似た種の食品についてもアレルギーが出る(出やすくなる)」
という性質を、動物(人間も)は有しています。
そして、その「似た種の食品」のことを「交差反応アレルゲン」と呼ぶのです。
少しややこしい説明をしましたが、簡単に言うと、
「ある食べ物でアレルギーが出るなら、似た食べ物でも出るかもよ」
ということですね。
ブタクサのアトピーがある場合
アレルギーが出やすい食べ物
- トマト
- メロン
- バナナ
- バナナ
そして、ブタクサのアトピーがある場合、トマト、メロン、バナナ、リンゴなどを食べることで、アレルギー反応が出てしまう恐れがあります。
また、反応自体は出なくてもアレルゲンレベルを高めてしまう可能性が高いです。
ですから、ブタクサのアトピーがある犬には、バナナを与えないことを推奨します。
ちなみに「似た食べ物」という大雑把な言い方をしましたが、
もちろんテキトーに判断して良いものではありません。
何らかの食品に対するアレルギーがある場合は、医療機関などで交差反応アレルゲンなどに関してきちんと相談することをおすすめします。
犬にバナナを与えることに意味はあるの?
ここまで解説したとおり、犬にバナナを食べさせることは基本的におすすめしません。
ですが、「食べさせるのが厳禁!」という事でも、「食べさせても全く意味がない」という事でもないんですよね。
ですから、ここからは
「犬にバナナを食べさせると意味があるかもしれないシチュエーション」を紹介していきます。
1:ご褒美に使えるかも
先ほどもお伝えしたとおり、犬はバナナを含む甘いものが大好きです。
そのため、ご褒美に使えるかもしれません。
例えば
- 散歩から戻ってきたらバナナを与えて散歩を習慣にするために使う
- フリスビーを投げて、取って戻ってきたら与える
などなど。
2:元気がないときに与えてみる?
バナナには、
- ビタミンB群→エネルギー代謝の向上
- マグネシウム→血圧のコントロール
- カリウム→血液をさらさらにする
などの成分が豊富に含有されています。
特にマグネシウムとカリウムのコンビは、心臓に良い影響を与えるとされています。
栄養価も高いので、健康状態を整えてくれるかもしれません。
3:お通じの改善
バナナには繊維質が豊富に入っているので、犬のお通じを改善してくれるかもしれません。
また、腸の中の善玉菌やビフィズス菌を増殖してくれる「フラクトオリゴ糖」も含有されているので、腸内のコンディションが安定します。
腸が活発になると、免疫力が向上して体調を崩しにくくなると言われていますよ。
まとめ
バナナやブタクサのアレルギーを持っている場合を除き、犬にバナナを与えても基本的に問題はありません。
ただし「犬にとって明確にメリットがある」とも言えないので、あえて食べさせる必要は全くありません。
そして、「バナナの皮」に関しては、「実の部分」と違って与えるのは絶対にNGですので気を付けてくださいね。