犬を迎え入れる前に、知っておいて頂きたいルールがいくつかあります。
環境省出している「犬の飼い方のルール」というものがあります。
こちらについて、ドッグトレーナーが詳しく解説します。
犬を迎え入れることを検討している方に、是非読んで参考にして頂きたいと思います。
記事監修:犬のしつけハグ 川島 恵
Kawashima
環境省発信「犬の飼い方のルール」
放し飼いや散歩で放すことの禁止
柵に囲まれた自分の敷地内や屋内で飼う場合以外は、放し飼いをしてはいけません。
公共の場に出る時は、必ずリードなどは身に付けましょう。
首輪かハーネスかについては、しっかりと繋いでいればどちらでも問題ありません。
どちらでも、抜けないことが大切です。
犬が苦しいのではないかと心配してゆるくしている方も多いのですが、抜けてしまうと危険なので適度に締めてあげてください。
いざと言う時に抜けてしまうと大変です。
目安としては、指が1~2本程度入るくらいが丁度良いです。
ゆとりがないくらい締めていただくとよいと思います。
首輪が抜けてしまうことが心配な方は、胴輪を付けることをおすすめします。
伸縮リードを付けて散歩している人を見かけますが、かなり危険なのでおすすめできません。
リードの長さは、1.5m程度が適しています。
繋いで飼う場合は場所と綱の長さに気を付ける
繋いで飼う場合には人に危害を与えるおそれのないよう注意しましょう。
都心では繋いで飼っている人は、見かけなくなりました。
ガレージなどに繋いで、日光浴をさせている姿を見かけることはあります。
自宅の敷地内では放して飼うことは問題ありません。
ただし、愛犬に危険性がある場合には繋いで飼うことをおすすめします。
家の敷地内に他人が入ってくることはあまりないと思いますが、宅配便の方が入ってくることはあります。
宅配便の方は犬から見ると部外者なので、怪我をさせてしまう危険性があります。
家の扉を開けたままにしておき、犬が外に飛び出して通行人にケガをさせてしまうこともあります。
基本的には綱に繋いでおいたり、ケージに入れておくと安全です。
周辺地域の住民や環境への配慮
鳴き声や毛の飛散、排泄物の放置などで地域に迷惑をかけてはいけません。
犬に関する苦情が多いようです。
犬の鳴き声は、ペット可のマンションでも近所迷惑になります。
同じ建物の中で生活している人に対しての最低限のマナーとして、気を配るようにしましょう。
排泄物にも気を付ける必要があります。
生理現象なので排せつをすることは当然ですが、処理をすることは飼い主さんの義務です。
臭いも発生しますし、不快に思う方が大勢います。
鳴き声は、きちんとしつけをすることで解決することができます。
ドッグトレーナーなどに相談しましょう。
散歩の時の安全確保
散歩は必ずリードをつけ、制御できる人が行い時間帯や場所に配慮しなくてはなりません。
長すぎるリードでの散歩は犬にも人にも危険です。
大型犬の散歩をする際、引っ張られたら転んでしまうような非力な人が散歩をさせていたら、周りの人から見ると危険を感じます。
犬を扱いきれない場合には、代行業者に頼るなどの方法を取ってください。
また、しつけ教室に通って引っ張らないようにしつけるとう方法もあります。
犬は突発的に何かに反応して行動することがあります。
犬の散歩は、犬の制御が可能な人が行わなければなりません。
適切なしつけ
社会に受け入れられるようなしつけをし、特に静止(マテ)ができるようにしなくてはなりません。
また呼び戻し(オイデ)ができるといざというときに役立ちます。
指示がきけるということは、ドッグトレーナーの観点から言うと「興奮した状態の時に指示が聞けるか」という点がポイントです。
- ドッグランで楽しく遊んでいる時にオイデの指示が聞けるか?
- 横断歩道の向こう側に犬がいて興奮している時にマテの指示が聞けるか?
など、冷静な状態ではない時にきちんと指示を聞くことができるのかという点がとても大切です。
普段、冷静な状態の時に指示が聞けても結局は役に立ちません。
飼い主さんの指示語にどれだけ強制力があるのか、一度見直してみて下さい。
飼い犬の性質や特性を知る
飼い犬の性質や特性をよく理解し、事故を起こさないように注意しなければなりません。
犬を迎え入れる時には、大好きな犬種ではなく飼える犬種を選んでください。
ブリーダーは犬種ごとに、飼う時の注意点などを教えてくれます。
一方ペットショップの店員さんの情報には注意が必要です。
ペットショップの店員さんは素人の場合が多く、犬について詳しい情報を得ることは難しいと考えてください。
犬を飼う前に、専門家に飼いたい犬種について相談することをおすすめします。
インターネットでも多くの情報を得ることができます。
あらかじめ、詳しい情報を得てから飼うとよいでしょう。
まとめ
環境省が出している犬を飼う時の注意点とルールについて、解説しました。
- 放し飼いや散歩で放すことの禁止
- 繋いで飼う場合は場所と綱の長さに気を付ける
- 周辺地域の住民や環境への配慮
- 散歩の時の安全確保
- 適切なしつけ
- 飼い犬の性質や特性を知る
全てが基本的なルールなので、必ず認識していただきたい大切なものです。
飼い主さんの意識をしっかりと持って頂きたいと思います。
咬傷事故などは、飼い主さんの管理不足から起きてしまうことです。
臆病な性格の犬に対して勝手に触ろうとしたために、噛んでしまうということもあります。
その場合は、飼い主さんの方から怖がりな性格であることを伝えることによって、事故を防ぐことができます。
環境省のHP等で確認することができますので、是非しっかりと認識して頂きたいと思います。